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NO70:保津峡の名水「保寿泉」

野間地区水源水「ガラシャの清水」(仮)第一部を終えて第二部「上山の飲料水」に続くところ、先日保津川をカヌーで下った際、教えてもらった保津峡の名水「保寿泉」を急遽書いていきます。注(写真は先日写したものと、以前写したものを使用していきます)
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昨年の春組み立て式のカヌー「ファルトボート」という舟で保津川を下りましたが、リバーカヤックいわゆる通常カヌーと言われている船で下ったのは二年ぶりの保津川ダウンリバーでした。
リバーカヤックで下るには少々の不安がありましたが、カヌー仲間の神戸のKさんが最後の思い出に保津川を一緒に下ろうと打診され、ついつい下る事に・・・と言うのも、このKサンにカヌーを譲ってハードなカヌー遊びから引退しようと考えていました。
と言っても、Kサンの方が2年年上なのですが元気な人なのです。という訳でカヌーの引き渡し式と最後のダウンリバーの記念すべき日と相成ったのです。

おそらく、私の保津川ダウンリバーも今回で最後になると思いますので、保津川のイロイロな雰囲気を案内しながら進めて行こうと思っております。

まず出発地です。
保津川と言えば遊船やトロッコ列車が有名ですが、最近ではラフティングも活発に営業されています。そのラフティングの出発地、トロッコ馬堀駅から保津川へ出たところの広場からカヌー仲間達も下って行きます。
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下りかけているカヌーが三艇見えるかな~

カヌーの話になると本題を忘れてしまうところでしたが、今回保津峡の名水「保寿泉」を教えてくれたのは、K氏でした。
私は二年ぶりの保津川ダウンリバーとなる事から、早めに漕いで練習をしていたので後から下って来られたK氏が、下る前に下ろうとしていたカヌー仲間から、左岸に有名な湧水が出ていて、なんでも御所へ献上されていた美味しい水が有るとの情報を聞いて来てくれたことがきっかけでした。
場所が何処だか分からず、今まで何回も下っていて湧水が出ているような場所が思い当らなかったので、とりあず探しながら下って行こうという事になりました。

広場を出艇してすぐ、「宮ノ下の瀬」が有ります。
上の写真で、ちょうどカヌーが下って行こうとしているところで、瀬の名前がついている中でも一番小さな瀬です。
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瀬の下流からの写真で、荒々しさが有りません。
「宮ノ下の瀬」とは、保津川の氏神さまをお祀りしている「請田神社」(うけた)というお宮さんの下に在るところから付いた名前です。請田神社のお話
宮ノ下の瀬を過ぎると少しトロ場(波のない流れの場所)が続きます。
私は誰もいないここで体を慣らしてから下ります。なんせロールの練習で沈脱(ロールを失敗してカヌーから脱出する事)するので人様がいれば恥ずかしいのである。
これから迫りくる金岐の瀬(かなぎ)に突入する心の準備も兼ねて^_^;
金岐の瀬の入口
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波が高くなりだす中間部
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ラフティングの人たちも楽しそうです。
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落ち込みで最大の波をかぶる瀬の出口
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これが金岐の瀬の風景です。
保津川でこの瀬が一番遊べるところです。ここだけ遊びに来て左岸に並行している道を担いで元の出艇場所へ帰る人もいます。
瀬の出口に入ったラフティングの様子
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次に来るのは、遊船です
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そして出口では・・・船がジャンボなため波を潰して行きよる
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通るものが通った後で、裏に下る船がいないことを確認してから私のダウンリバーです
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出口の落ち込みに入る手前の姿で、残念な事に波にもまれたところが写っていませんでした。
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そして、連れのK氏がサーフィンしているトコロ、私がバッチリ写しました。
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そして余分にもう一枚・・・この後二人がボートから投げ出されていましたyo^_^;
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どうです!雰囲気が伝わりましたか(^_^)/
今回は水量が多く、この瀬では遊びにくいこともあってカヌー連中は下って行きましたが、多いい時はこのような人だかり、もといカヌーだかりで遊んでいます。
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「金岐の瀬」で沈脱すれば、ここで切り上げて帰る事が一番、そうしなければ以後、瀬をポテージ(瀬を下らず岸を担いで下る)か、カヤッカーが一番恐れている丸太(胴木)に捕まる恐れアリ。つまり、保津峡を下る試金石の場でもあると認識しています。
(丸太は、減水の時遊船の底を岩から守るために、瀬の水底に丸太の両サイドをワイヤーでつないで入れてあるもの)
金岐の瀬のおもろい話

「金岐の瀬」を後にし、ここからK氏と一緒に保津峡新駅へ向けて下り始めました。
次に来る大きな瀬は「小鮎の滝」と言う名前がついた約2mの高さが有る落ち込みです。この「小鮎の滝」の名は、小鮎ではこの落ち込みを遡上できないことからついたと言われています。
近づいてくると、先ほどの「胴木」注意の標識が立ててあります。
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写真の写りが悪く読めませんが、そのように理解お願いしま~す(^_^)/

ココを回り込むと小鮎の滝の水路が見えてきます。
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この瀬の特徴は、上流部が波の低い瀬 中流部がなだらかな流れ 下流部が約2mの落ち込みと続きます。
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で、中流部の穏やかな流れの中で、次に来る激流と対峙する心構えを付けていく区間
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そして、保津峡最大の落込み「小鮎の滝」です
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「小鮎の滝」を下から見た様子
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写真ではあまり迫力が伝わってきませんが、無事下れたら爽快そのもの!ところが、落ち込みに入る手前に丸太が見えると、そのまま下るか、あきらめてポテージ(降りて歩いて下る)するかの思案どころ  (?_?)・・・というのも、本来の丸太は水中に設置してあるのだが、たまに、丸太が水面に浮いている事が有るのです。
そうすると、チョットした拍子にカヌーが丸太の下にもぐり込み、人間の胴体が引っ掛かり抜けきれなくなり、悪くいくと天国に召される事になるのです。
保津峡の川遊びではイロイロな形での水難事故が毎年起こっています。遊びに来られるときは、くれぐれも安全第一に御遊び下さい。
  「小鮎の滝」おもしろ話
今回水量が適度に有り丸太は入っていませんでした。
二人とも無事通過して、次なる瀬が「大高瀬」、数ある瀬の中で一番の急流で最後まで気が抜けない瀬です。
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瀬に入りすぐに出てくる大波
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出口の大波
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「大高瀬」とは波が高いことからついた名前かどうかは知らねど、保津峡で遊船に乗りスリルを感じれる瀬はこの三つぐらいだと思います。
「大高瀬」関連話
まぁこちらも緊張する瀬を無事通過でき、湧き水探しの件をK氏が思い出したように言ってくれたので、ダウンリバーの緊張で全く忘れていましたが左岸を注意しながら下って行きました。
のんびりと下って行くと、亀岡の殿様が魚釣りをして遊んだ所にやって来ました。
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写真左には「殿の釣場」と遊船用に書いてあるのですが見えにくいデス。湧水のそれらしきものも見当たらず。
右の写真のトロ場を回り込めば四つ目の大きな瀬「獅子ヶ口の瀬」が待っています。
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獅子ヶ口の瀬は水路が前・後に分かれていて、前半は難なくクリアーしても、束の間後半が現れチョイト高い波に目が覚める場所です、
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瀬が終わった所にウェーブが出来て少々遊んで行けるとこです。
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こんなブログを見つけました    
60年ぶり曳船再現
獅子ヶ口の瀬の名前は、獅子が牙をむいて待ち構えている様に見える事からきたらしい(?_?)

我々はここに上陸して昼飯を、その間遊船やらラフティングが通り過ぎて行きますが、そのお客さんには手を振って愛想をするのです。これによって持ちつ持たれつで遊船・ラフティング・カヤッカーのイイ関係が築けるのです。
もう一つ言うと、トロッコ列車のお客サンにも手を振ったりしているのです。これにより保津川観光が良くなって行ければ万々歳です。
で、昼飯も終わり出発。しばらくすると二股の瀬が来ます。ココは広い瀬が中州に溜まった石ころで二つに分けられた瀬で、いわゆるザラ瀬と言うたぐいの流れです。
  左側の瀬                右側の瀬
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通常右側の瀬を通りますが、増水すれば左もOKです。
しかい、湧水のそれらしき物がないな~と言いながら「曲がり淵」のトロ場に入ってきました。ここでは、ラフティングツアー御一行の方々が4~5mの高さの岩から飛び込んで、ひと時をエンジョイする処でもあります。今日も遊んでいました。
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中には保育所ぐらいの子も
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飛び込みを見取れていると、K氏がアレではないか!と指を指した先には・・・
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まわりに同化して余り目立った石碑ではなく、何回も通っている場所なのだが、今日の今日までこんな物があったなんて・・・、近くに寄らなくては石に字が彫ってある事も分からない様な自然の中の川の土手である。
しかし、反面指を指されたところに字の書いた石が設置されている事は場所からして不自然で誰でもピィ~ンと来るものである。
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近寄って、カヌーから降りて水に浸りながら石碑に近づいてみると
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幾筋もの水の流れている溝が、長い年月で彫られ歴史を感じるたたずまいである。
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早速スポーツドリンクの中味を捨てて、ありがたい御水を頂く事にした。
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しかし、たかが湧水の為にこのような大工事をするとは・・・「保寿泉」の云われ
ココを過ぎると大きな瀬は「朝日の瀬」で終わりになります。
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この瀬は、獅子ヶ口の瀬に良く似たコースですが、さいごの大波が待ち受けている手前に丸太が常に入っており、結構ヤバイ瀬だと言われていますが、私は危険を感じた事はなかったデス。
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この大岩前後の流れが、波有り複雑な流れ有で気の抜けない場所です。ここまでが「朝日の瀬」です。
「朝日の瀬」の云われは、保津峡で朝日が一番早く当たるところから名づけられたとか・・・
亀岡のカヌーショップのオナー 友人でもありカヌーの師匠でもあるオヤジさんのブログです。熱血オヤジのブログ

のんびり下って行くと、新保津峡駅のプラットホームが見えてきます。
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その鉄橋の下にチョットした瀬が有りますが、この瀬の名前が、なんと「ビキニの瀬」と名がついています。
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ペットボトルの奥の白い波が「ビキニの瀬」で今でこそ、死亡事故が多発したため遊泳禁止になっていますが、以前は、市内から交通の便が良かったことから、多くの人が泳ぎに来ていたのです。その時岩に「ビキニのお姉さまが登って見ていた」とかで付いた瀬の名前らしい(真偽のほどは定かでナイ)
我々の保津川下りはここが終着地になります。保津川遊船は、さらに嵐山まで下りますが、もうスリルな流れは有りません。でも、風光明媚な景色はここからが最高ですよ(^.^)/~~~
我々は、この鉄橋の新保津川駅までカヌーを担いで登って行きます。これがまた大変!下ってきて疲れている体に鞭打って登らなければならないのです。そこで、川べりで十分休憩をして登ります。
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今回でもってK氏に譲る私のカヌーでロールの練習風景、上手いものです(^_^)v
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この後、新保津駅まで登り
プラットホームで待つ様子
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下には、ラフティングが次から次へ到着してきます
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最後に電車に乗って馬堀駅まで帰る様子です。
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なが~い記事になりましたが、今回で保津川下りも最後になりました。
保津川下りで「五つの大きな瀬」の写真を載せたい思いが以前からありました。今回偶然に「保寿泉」の記事を書く機会が与えられ、この機会に保津川の瀬の様子も書かせて頂きました。初めて保津川を下られる方に参考になれば幸いと思っています。

最後に、初めて下る方へ
各瀬のコース取りも書いておきます。尚、瀬は水量によってその姿は激変いたします。また記事の中にも何回も書いています胴木(丸太)が入っています。各瀬を下見(スカウティング)をする、リーダーの指示には従う、自分が下るのはヤバイと思ったら誰が何と言ってもポーテージ(瀬をキャンセルして歩いて下る)をする事を守ってください。参考程度に読んでください。

金岐の瀬(水路の中心を下ります)
水路の中心を下ります。中ほどに右岸から入ってくる水量にもよりますが、右から左から波が襲ってきます。右からくると左のパドルで、左からくると右のパドルで負けないように漕いでくださ。最後の落込みの手前で正面から大波が襲ってきますが前傾で漕いで突破、そして最後の大波も前傾で波が終わるまでしっかり漕いで行きます。

小鮎の瀬(丸太が入っているかどうか下見をする事、特に入っている丸太が水面を浮いていたらポーテージをしてください)
水路に入ってすぐ瀬が出てきます。時に丸太が入っていますが沈んでおれば心配する事はありません。中間は静かな流れですが、できたら小鮎の滝の手前でエディーに入ってから小鮎の滝の真ん中目指して下って行きましょう。
特に前傾姿勢で最後までしっかり漕いでください。

大高瀬
水路の入ったすぐと、終わりの大岩の手前に右側に落ち込みが有りますので、水路に入る時は真ん中より少し左寄りに岸壁に当らない程度のコースを取り最後の大岩も冷静に右側に行かないように流れに沿ってしっかり漕いで行く。水路が終わってもチョイトした瀬が続くので波が立っていないところを探しながら落ち着くまで下っていきます。

獅子ヶ口の瀬
二つの水路が続いています。初めの水路は左に曲がり前方が見えませんが、あまり心配することは有りません。一つ目の水路の出口から二つ目の水路の中の瀬の方が高い波が出ていますが、しっかり漕いで行けば無事抜けれます。

二股の瀬
のんびり下ってください

朝日の瀬
獅子ヶ口の瀬に似ていますが、水路が終わった辺りに丸太が入っています。注意を要する所
水路を出てから大きな波が襲ってきます。流れも複雑な動きをしていますので気を緩めず最後まで漕いでください。

ビキニの瀬
瀬の手前に来ると、大きな岩が前方をふさぎ水路が見えにくいですが、遊船でも岩の間をすり抜けて行きますので、カヌーも流れに乗って波に負けないよう漕いで突破してください。(ちなみに私は右岸側から入ってきます)

全ての瀬の終わりはトロ場(穏やかな流れ)が有りますので、沈脱しても焦らず対処してください。水路に入る前には必ず後ろから遊船・ラフトが来ていないか確認してから下ってください。(万が一丸太に捕まれば、オモイッキリ丸太を持ち上げて下をすり抜けると良いらしいデス。なった事がないので聞いた話です)

ところで、「保寿泉」の水評価はペットボトル一本(マグカップ二杯分)ですので自信持ってと言う訳にはまいりませんが、独断と偏見で「洞川のごろごろ水」に近いように思ったので

(^_^)v (^_^)v (^_^)v (^_^)v (^_^)vでした。

詳しい場所



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